
ハムスターが身体をかく理由とは?
ハムスターが身体をかく時は放置しても大丈夫?
ハムスターが身体をかくのと毛づくろいの違いとは?
こんなハムスターが身体をかく時の疑問についてご紹介いたします。
ハムスターが身体をかく理由とは?
ハムスターが前足や後ろ足で体をポリポリと掻く姿は、飼っていると必ずと言っていいほど目にする行動です。
この掻く仕草にはさまざまな原因があり、単なる習慣から病的な問題まで幅広く存在します。
ここではその理由をできるだけ丁寧に、分かりやすくお伝えしていきます。
日常的な痒みによるもの
ハムスターは非常に清潔な動物で、自分の体を常にきれいに保とうとします。
そのため、皮膚の上に少しでも異物が付着すると、それを落とそうとして掻くことがあります。
たとえば、床材の細かい木屑や紙の破片、餌の粉などが毛の間に挟まると、それが刺激になって痒みを感じます。
特にチップ系の床材を使っている場合、木の粉が皮膚に張り付きやすく、耳の後ろや首まわり、お腹などを執拗に掻く姿が見られます。
また、ケージ内の湿度が低すぎると皮膚が乾燥し、それだけで痒みが生じることがあります。
冬場の暖房シーズンに特に多く見られるのも、この乾燥が関係しています。
換毛期の自然な反応
ハムスターは春と秋を中心に、季節の変わり目に盛んに毛が生え変わります。
この時期には古い毛が抜け、新しい毛がどんどん生えてくるため、皮膚が非常に敏感な状態になります。
生え変わりの境目がチクチクと感じられたり、新しい毛が皮膚を刺激したりして、普段よりも明らかに掻く回数が増えます。
特に背中や脇の下、腰のあたりを後ろ足で激しく掻くことが多く、毛が少しずつ抜けていく様子も見られます。
これは健康なハムスターでも起こる自然な現象で、特別な治療が必要なものではありません。
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外部寄生虫による強い痒み
もっとも警戒すべき原因の一つが、ダニやノミなどの外部寄生虫です。
ハムスターに寄生するダニにはいくつかの種類がありますが、特に多いのがケオビダニやヒョウヒダニです。
これらは非常に小さく、肉眼ではほとんど確認できないため、皮膚がきれいに見えていても実は大量に寄生していることがあります。
寄生されると激しい痒みを引き起こし、ハムスターは一日中掻き続けたり、夜間に落ち着きなく動き回ったりします。
特に耳の後ろや首、背中、尻尾の付け根などが好んで寄生される場所です。
ノミの場合は跳ねる動きが見られることもありますが、ハムスターでは比較的まれです。
皮膚の真菌感染
白癬菌と呼ばれるカビの一種が皮膚に感染すると円形に毛が抜けたり、皮膚が赤くなったりします。
初期段階ではただ痒がっているだけに見えることも多く、飼い主さんが気づくのが遅れがちです。
感染が進むとフケが多くなり、カサブタができたり、皮膚が厚く硬くなったりします。
この病気は人にもうつる可能性があるため、早めの対処が大切です。
アレルギー反応による皮膚炎
ハムスターも人間と同じように、ある特定の物質に対してアレルギー反応を起こすことがあります。
床材に含まれる成分や、特定の餌、洗剤の残り香など、さまざまなものが原因になり得ます。
アレルギーがあると、触れた部分が赤く腫れたり、痒みが強く出たりします。
特にプラスチック製の回し車や給水器に含まれる化学物質に反応する子もいます。
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ストレスが引き起こす過剰掻破
環境の変化や過密飼育、大きな音など、ストレスが強い状態が続くと自傷行為のように体を掻きむしることがあります。
この場合は痒みがあるというより、心の不安を体の行動で解消しようとしている状態です。
同じ場所を繰り返し掻くため、皮膚が傷つき、そこから二次感染を起こすことも少なくありません。
これらの原因は単独で起こることもあれば、いくつかが重なって現れることもあります。
次に重要なのは、この掻く行動が「正常な範囲なのか」「病気によるものなのか」を見極めることです。
ハムスターが身体をかく時は放置しても大丈夫?
ハムスターが体を掻いている姿を見ると、すぐに心配になる飼い主さんと、しばらく様子を見ようと思う飼い主さんに分かれます。
どちらが正しいかは状況次第ですが、小さな体で皮膚病が進行すると一気に悪化しやすいのも事実です。
ここでは、どの程度まで様子を見て大丈夫か、またどんな状態になったらすぐに動くべきかを具体的に説明していきます。
様子を見てもよい場合の目安
掻く回数が1日に数回程度で、特定の場所に執着していないときは、まずは落ち着いて観察してください。
皮膚をよく見ても赤みや腫れがなく、毛並みがいつも通りふわっとしている場合も急を要する状態ではありません。
食欲がしっかりあり、回し車を元気に回している、夜間に活動的であるといった普段の生活リズムが崩れていないときも、もう少し様子を見て大丈夫です。
床材を紙製のものに変えたり、ケージ全体を丁寧に掃除して清潔にしてやると、数日で掻く頻度が減ってくることもよくあります。
湿度が低すぎる冬場なら、加湿器を使ったりケージに濡れタオルを掛けてやったりするだけで落ち着く子も多いです。
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すぐに動物病院を受診したほうがいいサイン
逆に、次のような状態が見られたときは、できるだけ早めに小動物に詳しい獣医師の診察を受けることを強くおすすめします。
まず、明らかに同じ場所を何度も何度も掻いているときです。
耳の後ろや首の付け根、背中やお尻の周りを執拗に掻き続け、ときには皮膚が赤く腫れている場合があります。
掻いた後に毛が束になって抜ける、またはぽっかりと円形に毛がなくなっている部分があるときも要注意です。
皮膚にフケがたくさん付いている、カサブタができている、湿ってベタついている、触ると熱を持っているといった変化も危険信号です。
行動面でも変化が見られるときは急を要します。
たとえば、夜になっても落ち着かずケージの中をウロウロと歩き回り、掻くのをやめられない様子は、強い痒みに悩まされている証拠です。
食欲が落ちてきた、体重が目に見えて減っている、目がうるんでいる、毛並みがパサついてきたといった全身症状が出ているときは、すでに病気がある程度進行している可能性があります。
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待っている間にできること
病院に行くまで少し時間がある場合、まずはケージ全体を徹底的に掃除してください。
床材はすべて新しいものに交換し、回し車や給水器、お家も熱湯消毒できるものは消毒します。
可能であれば、しばらくの間紙製の白い床材だけにして、皮膚の状態を観察しやすくします。
砂浴びをさせている場合は、一時的に砂を撤去するのも効果的です。
ダニが疑われるときは、ケージをできるだけシンプルにして、ハムスターが隠れられる場所を最小限にすると寄生虫の拡散を抑えやすくなります。
受診のタイミングは早ければ早いほどよい
ハムスターの皮膚病で特に怖いのは、進行が非常に速いことです。
今日ちょっと赤いかなと思ったところが、明日には全身に広がっているということも珍しくありません。
ダニや真菌は放っておくと内臓にも影響を及ぼし、最悪の場合は数日で命を落とすこともあります。
少しでも「おかしいな」と思ったら、迷わず病院へ連れて行ってください。
早い段階で治療を始めれば、薬浴や飲み薬で数週間で完治することもあります。
遅れると治療が長引き、ハムスターへの負担も大きくなります。
掻いている姿を見ると可哀想で心が痛みますが、正しい判断と素早い対応がハムスターを守る一番の近道です。
ハムスターが身体をかくのと毛づくろいの違いとは?
ハムスターを飼っていると顔や体を前足でこすったり、後ろ足でポリポリ掻いたりする姿をよく見かけます。
この動作は一見とても似ていますが、実は「気持ちよさそうに毛づくろいをしている」のか「痒くて掻いている」のかで、意味がまったく違います。
この二つを見分けることができれば、病気のサインを早めに見つけることにつながります。
ここではその違いを、動作や表情、状況から丁寧に解説していきます。
毛づくろいの典型的な流れと雰囲気
ハムスターの毛づくろいは、まるで猫が顔を洗うような優雅さがあります。
まず前足をペロペロと舐めて湿らせ、それから顔や頭、耳の周りをゆっくりとこすります。
次に体をねじって脇やお腹、背中をなめるように整えていきます。
このときは動作がゆったりとしていて、目を細めたり、体をのびのび伸ばしたりしながら、とても気持ちよさそうな表情をしています。
終わった後は毛がふんわりと整い、満足そうに体を丸めて眠りにつく子も多いです。
毛づくろいは全体をまんべんなく手入れする作業で、特定の場所に執着することはほとんどありません。
活動の合間や、起きた直後、食事の後など、リラックスしているタイミングで行われることが多いです。
痒みで掻いているときの特徴的な動き
一方、痒みがあって掻いているときは、動作が明らかに速く鋭くなります。
後ろ足を高く上げて、耳の後ろや首の付け根、脇の下などをピンポイントで激しく掻きます。
ときには体をくねらせながら、まるで「ここが痒い!」と言わんばかりに同じ場所を何度も何度も繰り返します。
前足で顔を掻く場合も、普通の毛づくろいよりも力強く、ゴシゴシとこするような動きになります。
掻いている間は周囲にまったく気を配らず、夢中になっている様子が見られます。
掻き終わってもすぐにまた同じ場所を掻き始めたり、ケージの中を落ち着きなく動き回ったりすることもあります。
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表情と姿勢で見分けるコツ
毛づくろいをしているときは、表情が穏やかで、ときおり目を細めてうっとりしています。
体もリラックスしていて、片足を上げたり体をねじったりしながら、伸びをすることもあります。
痒くて掻いているときは、眉間にしわが寄ったような、少し困ったような表情になります。
体も緊張していて、掻くたびにビクッと体を縮めたり、すぐに次の場所に移動したりします。
耳がピクピク動いたり、ときには小さく「キィッ」と鳴いたりすることもあります。
時間帯と頻度の違い
毛づくろいは一度に数分かけてゆっくり行い、終わればしばらくはしません。
痒みで掻いているときは、一日中何度も同じ動作を繰り返します。
特に夜間に活動しているときに、ケージからポリポリという音が頻繁に聞こえてくる場合は、ほぼ間違いなく痒がっています。
毛づくろいは「きれいにしたい」という欲求から出る行動ですが、痒みで掻くのは「不快を取り除きたい」という強い衝動です。
その違いが、動作の激しさや執拗さに表れます。
簡単なチェック方法
もし見分けがつきにくいときは、そっと近づいて観察してみてください。
毛づくろいをしているときは、人が近づいても気にせず続けます。
痒がっているときは、人が近づくと一旦止めて警戒したり、すぐにまた掻き始めたりします。
また、掻いた後の皮膚をよく見て、赤くなっていたり毛が逆立っていたりすれば、痒みのサインです。
このように、動作の速さや表情、執着する場所、頻度など、いくつかのポイントを組み合わせると、毛づくろいなのか痒みなのかがはっきりと分かります。
小さな違いに思えるかもしれませんが、ここを見極めることが、健康を守る第一歩になります。
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