
モルモットがご飯を食べないし水も飲まない時はどうする?
モルモットがご飯を食べない時の原因の見分け方とは?
モルモットは何日飲まず食わずでも大丈夫?
こんなモルモットが何も口にしない時の疑問についてご紹介いたします。
モルモットがご飯を食べないし水も飲まない時はどうする?
まず最初にすべきこと
モルモットが全く食べず飲まなくなった瞬間から、時間との戦いが始まります。
まずケージの中の子の様子をよく観察してください。
目を半開きにしている、横になって動かない、体が冷たい、呼吸が浅い、こんな状態なら一刻を争います。
すぐに保温しながら動物病院へ向かう準備を始めてください。
毛布に包んで体温を保ち、車の中でも湯たんぽやカイロをタオルで巻いてそばに置いてあげます。
自宅でできる応急処置
病院へ向かうまでの間、あるいはすぐに行けない時間帯であれば、自宅でできることを最大限やってあげてください。
部屋の温度を26~28度に上げます。
エアコンやストーブで部屋全体を暖めるか、小さなケージならペット用ヒーターや湯たんぽを使います。
湯たんぽは直接当たると火傷するので、厚めのタオルでしっかり包んでください。
次に強制給餌です。
クリティカルケアやベビーフード(添加物なしのもの)、モルモット用の回復食をぬるま湯で溶いてドロドロにします。
1mlのシリンジに吸い、モルモットの口の横からゆっくり流し込んでください。
一度にたくさん入れるとむせてしまうので、0.2~0.3mlずつ、飲み込むのを確認しながら進めます。
嫌がって首を振る場合は無理をせず、少し休んでからまた試してください。
水も同じシリンジで飲ませます。
水は人肌くらいに温めておくと飲みやすいです。
お腹のマッサージ
胃腸の動きを助けるため、優しくお腹をマッサージしてあげてください。
モルモットを膝の上に寝かせ、指の腹で左側から右側へ、ゆっくり円を描くように撫でます。
強く押すのではなく、皮膚の上を滑らせる程度で十分です。
ガスが溜まっている場合はゴロゴロと音が聞こえることがあります。
痛がって噛もうとする場合はすぐに止めてください。
痛みと吐き気の緩和
食欲不振には痛みや吐き気が伴っていることが多いです。
獣医師に処方されたメタカムやロペラミドがあれば、指示された量をシリンジで飲ませてください。
持っていない場合は、まずは保温と給餌を優先します。
市販の痛み止めは絶対に与えないでください。
特に人間用の薬は致命的になります。
水分補給の工夫
シリンジで飲ませるのが難しい場合は、別の方法も試してください。
きゅうりを薄く切って水気をたっぷり含ませたものを口元に近づけます。
どうしても口を開けない場合は、スポイトで唇の隙間から少しずつ垂らします。
一度にたくさん入れると気管に入ってしまうので、ほんの少しずつです。
病院へ連れて行くタイミングと準備
以下の状態が見られたら、すぐに病院へ向かってください。
- 体が冷たい 呼吸が荒いか弱い。
- ぐったりして全く動かない。
- 歯ぎしりをしている。
- 血便や下痢が出た。
これらの症状がある場合は電話で病院に連絡しながら向かいます。
「モルモット、絶食絶水、ぐったり」というキーワードを伝えると優先して診てくれることが多いです。
ケージごと毛布に包んで運ぶと、体温が保てて安心です。
夜間や休日の対応
かかりつけ医が閉まっている時間帯は、事前に夜間救急動物病院を調べておきます。
モルモットに対応している病院は限られているので、電話で「モルモットを見られるか」を確認してください。
対応不可と言われたら、別の病院を探すか、せめて電話で今すぐできることを相談します。
多くの夜間病院では、電話で保温と強制給餌の方法を教えてくれます。
最後に伝えたいこと
モルモットは自分の苦しみを隠す動物です。
飼い主さんが気づいた時には、すでにかなり進行していることがほとんどです。
「もう少し様子を見よう」は禁物です。
食べない飲まないが半日以上続いたら、その時点でできることを全てやってあげてください。
早ければ早いほど、助かる確率は格段に上がります。
モルモットがご飯を食べない時の原因の見分け方とは?
まずは全体像を掴む
モルモットが食欲をなくす原因は大きく三つに分けられます。
歯の問題、胃腸の動きの停滞、そして痛みやストレスです。
これらは同時に起きていることもありますが、最初にどれが一番強い要因かを絞り込むことで、対処の優先順位がはっきりします。
慌てず順番にチェックしていきましょう。
歯の問題を見極めるポイント
まず口元をよく見てみてください。
よだれで顎の下や胸の毛が濡れている場合は、ほぼ間違いなく歯が原因です。
前足で口の周りを何度も掻く仕草を繰り返すのも大きなサインです。
ペレットは残しているのに青草や野菜は食べるという偏食が見られる場合も歯を疑ってください。
硬いものが噛めないのに柔らかいものはなんとか食べられる状態だからです。
体重が減ってくるのも早いので、体重計に乗せて記録を取る習慣があると変化に気づきやすいです。
口臭が急に強くなったときも、歯根膿瘍や口内炎の可能性があります。
胃腸うっ滞のサインを読み取る
次にお腹の様子を確認します。
お腹を軽く触って硬く張っているか、あるいは逆にぺちゃんこで空っぽのように感じるか触ってみてください。
張っている場合はガスが溜まっていることが多く、ぺちゃんこでゴロゴロ音がするのは腸の動きが止まっているサインです。
うんちの大きさが明らかに小さくなったり、涙型や細長いうんちしか出なくなったり、出なくなった場合は胃腸うっ滞を強く疑います。
冷たい床に体をぴったりつけて動きたがらない姿勢も典型的な症状です。
お腹を触ると明らかに嫌がる、または痛がって鳴くようなら、腸閉塞や腹膜炎の可能性も出てきます。
痛みやストレスの場合の特徴
歯にも胃腸にも明らかな異常が見られないのに食べない場合は、どこかで痛みを感じているか、強いストレスを受けている可能性が高いです。
最近ケージの位置を変えた、新しい家具を置いた、大きな音がする場所に移動した、家族が増えた、別の動物が近づくようになったなど、環境の変化があったかどうかを思い出してください。
隠れ家の中でずっと出てこない、人が近づくと逃げるようになった、触られるのを極端に嫌がるようになったら、ストレスが原因の可能性が強まります。
また、足を引きずる、特定の場所を触ると噛もうとする、背中を丸めて震えているような場合は、どこかで痛みを抱えていると考えてください。
尿の色が赤っぽい、または血尿が出ている場合も膀胱炎や尿石症で痛みが強く食欲が落ちます。
複数の原因が重なっているとき
実際には歯が伸びすぎて噛めないことで胃腸の動きが悪くなり、さらに痛みとストレスが重なる、という悪循環が起きていることも珍しくありません。
その場合は一番わかりやすい症状から手をつけます。
よだれが出ていればまず歯、うんちが止まっていればまず胃腸、というように優先順位をつけてください。
どちらもはっきりしない場合は、体重の減り方と元気の程度を基準にします。
急激に体重が落ちているなら歯か胃腸の問題、ゆっくり減っているならストレスや慢性的な痛みの可能性が高いです。
自宅でできる簡単な確認方法
最後に、自宅でできる簡単なチェックをいくつか紹介します。
まず好きな野菜を目の前に置いてみてください。
近づいて匂いを嗅ぐだけで食べないなら痛みやストレス、口に持っていこうとしてすぐに諦めるなら歯の問題、そもそも興味を示さないなら胃腸うっ滞の可能性が高いです。
次にケージから出して床に置いてみます。
すぐに隠れ家を探して入るならストレス、歩きたがらない、お腹を床に擦りつけるように動くなら胃腸か痛みです。
少し歩くけどすぐに横になる場合は、重症度が高いと考えてください。
これらのサインを組み合わせることで、かなり正確に原因を絞り込めます。
大切なのは一つひとつの変化を丁寧に見ることです。
モルモットは言葉で教えてくれない分、飼い主さんが観察力を頼りに早く気づいてあげることが何よりも大切です。
モルモットは何日飲まず食わずでも大丈夫?
モルモットの絶食耐性を正しく知る
モルモットは草食動物の中でも特に絶食に弱い動物です。
犬や猫のように数日食べなくても平気、という感覚は全く当てはまりません。
完全に食べ物が途絶えると、12~16時間で腸内環境が崩れ始め、24時間を超えると命に関わる状態に陥る個体がほとんどです。
48時間を経過すると、助かる確率は極めて低くなります。
なぜこんなに短いのか
モルモットは盲腸発酵という特殊な消化システムを持っています。
食べた繊維質を盲腸で発酵させ、そこから栄養を吸収し、さらに盲腸便として再摂取することで必要なビタミンやタンパク質を得ています。
食べ物が止まると盲腸内の善玉菌が急速に減り、代わりに悪玉菌やガス産生菌が繁殖します。
その結果、腸が膨張し、肝臓や心臓にも負担がかかり、全身状態が急激に悪化します。
一度このバランスが崩れると、食べられる状態に戻っても回復が非常に難しくなります。
水だけ飲んでいても危険な理由
よく「水は飲んでいるから大丈夫」と誤解されることがありますが、これは大きな間違いです。
水だけでは繊維質が全く補給されないため、腸の蠕動運動が止まり、うっ滞が進行します。
実際、水は飲んでいるのに12時間程度でガスが溜まり、痛みでさらに食べられなくなるというパターンが非常に多いです。
牧草やペレットからの繊維が途絶えた時点で、カウントダウンが始まっていると考えてください。
体重減少のスピード
モルモットの体重は驚くほど早く減ります。
成体でも1日で50~100g、つまり体重の5~10%近く減ることも珍しくありません。
特に子モルモットや高齢個体、元々痩せている子はもっと早いです。
体重が10%減った時点で、すでに内臓機能がかなり低下していると考えてください。
20%を超えると、ほぼ回復の見込みがなくなります。
時間経過ごとの症状の変化
絶食が始まってから6~8時間程度では、まだ元気に見える子も多いです。
少し食が細いかな、という程度で気づきにくいです。
12時間を超えると、うんちの量が減り始め、お腹がゴロゴロ鳴ったり、冷たい床に体をくっつける姿勢が増えます。
18~24時間では、ほとんどの子が横になって動かなくなり、歯ぎしりを始めます。
目はうつろになり、体温が下がり始めます。
30時間を超えると、呼吸が浅くなり、意識レベルが落ちてきます。
この段階で病院に連れて行っても、回復率は30%以下になることが多いです。
温度が低いとさらに危険
冬場や冷房の効いた部屋で絶食が起きると、もっと短時間で危険な状態になります。
体温が下がると腸の動きがさらに悪くなり、悪循環が加速します。
24度以下の環境では、12時間で重症化するケースもあります。
逆に26~28度に保温してあれば、少しだけ持ちこたえる時間が延びますが、それでも48時間が限界です。
「まだ元気そう」は信用できない
モルモットは本能的に弱さを見せない動物です。
内臓がかなり悪くなっていても、飼い主さんが近づくと無理して立ち上がったり、隠れようとしたりします。
ぐったりしているのがはっきりわかる頃には、すでに手遅れに近い状態です。
「まだ目がしっかりしてる」「まだ動ける」と思っていても、実際は残り時間がわずかということがほとんどです。
少しでも食べていれば違うのか
完全に絶食でなくても、普段の半分以下の量しか食べていない状態が2~3日続くと、同じように危険な領域に入ります。
特に牧草をほとんど食べていない場合は、ペレットを少しつまんでいても繊維不足でうっ滞が進行します。
量だけでなく、何をどのくらい食べているかをしっかり確認してください。
絶食からの回復可能性
24時間以内に適切な処置を受けられれば、8~9割は回復します。
36時間以内でも、状態が良ければ半分以上の子が助かります。
しかし48時間を超えると、たとえ一時的に食べられるようになっても、肝臓や腎臓のダメージが残り、数週間~数ヶ月で亡くなるケースが非常に多いです。
早い段階での対処が、文字通り命を分けます。