
モルモットに日光浴は必要?日光浴が好き?
モルモットが窓際にいるのは日光に当たるため?
モルモットは太陽の光に当てないほうがいい?
こんなモルモットの日光浴に関する疑問についてご紹介いたします。
モルモットに日光浴は必要?日光浴が好き?
モルモットは日光浴を積極的に必要とする動物ではありません。
犬や猫、人間のように皮膚でビタミンDを作り出す仕組みがほとんど働かないからです。
必要なビタミンDは極めて微量で、食事から十分に摂取できます。
つまり、日光に当たらなくても骨が弱くなったり病気になったりすることはありません。
野生のモルモットは昼間は岩陰や土の中、草むらで過ごし、直射日光を避けて暮らしています。
その習性がそのままペットのモルモットにも残っています。
日光が強すぎる場所に置かれると、むしろストレスを感じてしまいます。
モルモットは暖かさが好きなのか、光が好きなのか
多くの飼い主さんが勘違いしやすい点ですが、モルモットが暖かい場所を好むのは事実です。
しかし、それは「光」そのものが好きなわけではありません。
暖かい床やヒーターの前でうっとりしている姿を見ると、日光浴を楽しんでいるように見えます。
実際には温度に反応しているだけです。
光がなくても、ホッカイロや湯たんぽの近くで同じように満足そうな顔をします。
逆に、寒い場所に強いライトを当てても、すぐに逃げてしまいます。
つまり、心地よさの順番は「温度>光」なのです。
個体差について
もちろん、すべてのモルモットがまったく光を嫌うわけではありません。
中には朝の柔らかい光の中で毛づくろいをする子もいます。
また、薄いカーテン越しの光の中で寝そべるのが好きな子もいます。
ただし、それは「直射日光が好き」という意味ではなく、ちょうどいい明るさと心地よい温度が重なった結果です。
強い光の下で目を細めたり、体を縮こまらせたりしているなら、それは嫌がっているサインです。
光の種類とモルモットの反応
紫外線の中でもUV-BはビタミンD合成に関係しますが、モルモットにはほぼ影響しません。
UV-Aは昼夜のリズムを整える役割があります。
しかし、室内の弱い光や窓から入る光だけでも十分にその役割は果たせます。
爬虫類用の強力なUVランプを当てる必要はまったくありません。
逆にやりすぎると角膜を傷める危険があります。
自然光に近いフルスペクトルの照明を使いたい場合は、強さには十分に注意してください。
明るすぎる光の下で過ごすと、ストレスホルモンが上昇するという研究結果もあります。
モルモットにとって快適なのは、薄暗いくらいの環境なのです。
朝の柔らかい光や夕方のオレンジ色の光は、多くの子が落ち着いて過ごせる時間帯です。
その時間にだけケージを窓の近くに移動させるのは、むしろ良い習慣と言えます。
ただし、ガラス越しでも夏の直射日光は危険ですから、必ずカーテンで調整してください。
結局のところ、モルモットが求めるのは「心地よい温度と安心できる明るさ」です。
光そのものを追い求める動物ではない、ということを覚えておいていただければと思います。
モルモットが窓際にいるのは日光に当たるため?
モルモットが窓辺にぴったりと体を寄せてじっとしている姿を見ると、どうしても「日向ぼっこをしている」と思ってしまいます。
でも実際には、日光を浴びること自体が目的ではありません。
彼らが窓際を選ぶ理由は、もっと本能的で現実的なものなのです。
外の様子を観察したいという強い欲求
モルモットは非常に警戒心が強い草食動物です。
野生では常に捕食者に狙われている立場ですから、周囲の状況を一刻も早く把握することが生きる術となります。
室内で飼われていても、その習性は変わりません。
窓際は外の動きが一番よく見える場所です。
通りを歩く人、自転車、鳥の影、木の葉が揺れる様子、すべてが彼らにとっては興味深い情報です。
高い位置から見下ろせる窓際は、まさに絶好の監視ポイントなのです。
ケージの中でも一番高いハウスやトンネルの上に登って外を眺める子が多いのも、同じ理由です。
風と匂いが届く場所
窓を少し開けている家庭では、そよ風と共に外の匂いが流れ込んできます。
モルモットは嗅覚がとても発達しています。
外の空気には草の匂い、土の匂い、他の動物の気配など、たくさんの情報が詰まっています。
それを感じ取れる場所が窓際なのです。
風が直接当たるのが好きな子もいます。
特に夏の暑い日、部屋の中より窓から入る涼しい風の方が心地よいと感じるのでしょう。
毛をそよがせて気持ちよさそうに目を細めている姿は、確かに微笑ましいものです。
温度の微妙な変化を敏感に感じ取る
冬の朝、窓際は部屋の中でもっとも早く暖かくなる場所の一つです。
朝日が差し込むと同時に床がほんのり温まり始めます。
モルモットはそのわずかな温度差を敏感に察知します。
寒がりな子は、暖かくなり始めた場所に素早く移動して体を温めるのです。
逆に夏の夕方、部屋がまだ蒸し暑いときに窓から入る涼しい風を感じて移動することもあります。
つまり彼らは、光よりも温度と風の変化を追いかけて窓際に集まっているのです。
見晴らしの良さと安心感
窓際は多くの場合、ケージの中からでも部屋全体が見渡せる位置にあります。
飼い主の動き、ほかのペットの動き、すべてを把握できる安心感があります。
モルモットは隠れる場所を好みますが、同時に周囲を見渡せる場所も好きです。
その両方を満たしてくれるのが、窓際の高さなのです。
ガラス越しとはいえ、外の世界とつながっている感覚も、彼らに安心をもたらします。
閉ざされた壁ばかりの場所よりも、視界が開けている方が落ち着く子が多いのは事実です。
曇りの日でも窓際にいる理由
面白いことに、曇りの日や雨の日でも窓際で過ごすモルモットはたくさんいます。
太陽が出ていなくても、外の景色は見えます。
風や匂いも届きます。
温度差も感じ取れます。
つまり、光がなくても窓際に行く理由は十分にあるのです。
これが「日光欲しさではない」という何よりの証拠と言えるでしょう。
モルモットが窓際にいるのは、外の世界とつながりたいという本能、風や温度の心地よさ、見晴らしの良さを求める気持ちが重なった結果です。
日光浴が目的ではないことを、ぜひ覚えておいていただければと思います。
モルモットは太陽の光に当てないほうがいい?
結論からお伝えすると、直射日光に長時間当てるのは大変危険です。
モルモットは体温を下げる手段が極端に少ない動物です。
汗をかくことができず、舌を出してハアハアするのも苦手です。
体表を冷やすには、床に体をぺったりつけて熱を逃がすしかありません。
その限られた方法が、直射日光の下ではまったく役に立たなくなります。
熱中症が起きる速さ
夏の窓際でレースのカーテン越しでも、30分から1時間で体温が急上昇します。
ガラスは赤外線を通しやすい性質があります。
室内が27℃でも、窓際の日だまりは40℃近くになることも珍しくありません。
モルモットの体温は38~39℃が平常です。
そこから2~3℃上昇しただけで意識がもうろうとし始めます。
5℃上昇すると、ほぼ助からなくなります。
人間が「ちょっと暑いな」と感じる頃には、モルモットはすでに命の危険にさらされているのです。
白毛や薄毛の個体が特に弱い
白い毛のモルモットは、紫外線をほとんど遮れません。
人間でいう日焼けが短時間で起きます。
皮膚が赤くなり、水疱ができてしまうこともあります。
ひどい場合は皮膚がんのリスクも指摘されています。
黒毛の子でも、長時間当てると耳の先が火傷のように赤くなります。
目の障害が起きやすい
モルモットの目は直射日光に非常に弱いです。
強い光をまともに浴び続けると、角膜が傷ついたり白内障が進んだりします。
特にアルビノや白目の多い品種は、光をまともに受けてしまう構造です。
瞳孔を小さくする反応が遅いため、網膜にダメージが蓄積しやすいのです。
では全く光を当てないほうがいいのか
そんなことはありません。
レースのカーテン越し、木陰のような柔らかい光なら問題ありません。
朝8時までの早朝の光や、夕方4時以降の西日が弱くなった時間帯なら、むしろ心地よいと感じます。
曇りの日の窓際の光も、強すぎず弱すぎず、ちょうど良い明るさです。
人間が「気持ちいい」と感じる光の強さは、モルモットにとっても快適な目安になります。
直射日光を避ける具体的な工夫
夏場はケージを窓から1メートル以上離してください。
ブラインドや遮光カーテンを使うのも効果的です。
保冷剤をタオルで包んでケージの隅に置くだけで、体感温度がかなり違います。
扇風機を直接当てない程度に遠くから回すのも良い方法です。
冬場でも、窓際が急に熱くなる時間帯があります。
日が昇ってから1~2時間は要注意です。
その時間だけケージに遮光シートをかけるだけで、事故は防げます。
危険なサインを見逃さない
- 耳が真っ赤になる。
- 口を開けて呼吸が荒くなる。
- 体を床にぺったりと伸ばして動かなくなる。
- よだれが出る。
これらはすべて熱中症の初期症状です。
すぐに涼しい場所に移動し、体を冷やす必要があります。
手遅れになると、数時間で命を落とします。
モルモットにとって太陽の光は、心地よさの範囲を超えると一瞬で毒になります。
直射日光だけは絶対に避ける。
この一言が何よりも大切です。